餃子ネコの日記

えっブログ?やってませんけど……

fever

たくさんの終わりを迎えて、うまく実感できないことに焦る餃子ネコです。

バイトをやめ、大学を卒業し、ダンスシーンから離れ、4年間を過ごした街をでました。

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これは卒業できなかったお友達用のお花です、卒業パーティの余ったお花を集めてつくりました!

3年冬に始めたアルバイトは、アジア系立ち飲み屋の変な店でした。友達と飲みに行き、たのしく飲んでいたら店長に働かないかと誘ってもらったのでした。「おもしろいやつだな、ここで働くか?」と言うので『いえーーーい』とは言いましたけど、まさか本当に働くことになるなんて。そんなにお酒を飲むタイプでもなかったわたしはお酒の作り方も全く知らず、接客なんてさっぱりです。それでも、どうにか覚えて、いくつもの忙しい週末を乗り越えました。今では閉店後の明け方にみんなと食べるカップラーメンがこんなに恋しいです。その後にBARで親方に話を聞いてもらうことも。わたしは自分がいちばん大変なのにバイトにやさしい店長がだいすきだったし、にぎやかで変わったバイト仲間もだいすきで、わたしの予想通りの人生なら全く交わらなかっただろうお客さんたちもだいすきでした。夏にはド級のセクハラとルッキズムに傷つくことがありましたが、今ではそんなの軽く避けられます。わたしのかわいいバイト仲間たちがそんな思いをしないようにできるだけ気をつけていたつもりでもいます。今なら2mとか、ムキムキの韓国人とかが守ってくれることでしょう。そしてフジロックでも地獄の5日間を過ごしました。あれなんだったんだ、夢みたいだよ。あのときレジでゾーンに入っていたわたしに「これ飲め」と飲み物をもってきてくれたとか、足がパンパンに腫れたわたしにサンダルを貸してくれたとか、一緒にサボろうぜ〜って言って笑ったとか、辛くてもこの人がいたから楽しかったなと思う瞬間もあります。店長や親方、バイト仲間、お客さんに出会って1年前よりずっと大人になった気がします、たぶん気のせいですが。

大学生活について、これまでは就活部活といった固定のトピックについてばかり書いていた気がするけど、なにより大事なのはだいすきなひとたちと過ごしたどうでもいい時間です。バイト終わりのカラオケとか、春の夜の散歩とか、休み時間のアイスとか、授業前のでかおにぎりとか、太ったガキしか飲まないはずのライフガードを飲むとか、そういうことがこの上ないくらい楽しかった。一人でいると考えごとばかりしてしまうので一人暮らしそんなに好きじゃなかったけど、みんなが頻繁に家に来てボケっとしてくれてたのでしあわせでした。抱えきれないくらいの悲しい気持ちがあるときに、とにかくその場から離れたくて「ここにいたくない、実家に帰りたい」とか何度か言ってしまいましたが、悲しいことも当然、うれしいことも当然にあった、今になってやっとわかります。春にはハナミズキが綺麗な道を通って、やや遅刻しながら授業に向かうことがあんなに楽しかった。きみがいたから。もうあの頃のわたしもきみもいないけど、思い出で胸がいっぱいで、今では好きで好きでたまらない街です。

そしてダンス部に所属していました。1年生の冬、ドキドキしながら入部したダンス部もいまではすっかりわたしの居場所だったと実感できます。夏は暑く冬は寒いあの部室では、行けばいつでも踊れたし、きみが一緒ならもっとうれしかった。泣いてばかりいたような学祭練習期間も、だいすきな後輩がわたしを過大評価というほどに褒めてくれていたのでなんだか大きくなったような気持ちでいられました。きみと一緒に入部して、体験入部から引退公演までずっと一緒だった。ダンス部にいて寂しいと思う瞬間が1度もなかったのは当たり前にきみのおかげです。一緒にダンスやってくれて、ほんとうにありがとう。頭がいっぱいのわたしをなだめてくれてありがとう。一緒に忙しく過ごしてくれてありがとう。わたしには乗り越えられなかったはずのことをたくさん乗り越えられました。

また、わたしはなにも特別では無いので、人生で1度も日本一を目指したことがありませんでした。得意なことはあるけど、日本一を考えるほどのことはなにもなかった。それでも、4年生ではダンスの全国大会に出場し、半年間遠い遠い日本一を一生懸命に目指しました。この街でダンスをやったからこそ、こんなふうに頑張れたと思います。おとなりの大学のダンス部にも離れがたいと思う人がたくさんいて、しあわせものだったと思います。なんにも特別じゃないわたしを特別にしてくれたのは紛れもなくこの街のダンスシーンで過ごした日々と、きみのおかげです。

いまぼんやり考えているのはざっくりこんなことです。もう終わったことなのに、これからたくさんのことが始まるのに、、、考えても仕方ないことを考えている自覚はあります。それでも戻りたいと思える宝物みたいな時間をたくさん過ごしたことをずっと誇りに思います。きみと出会って、たくさんの時間を過ごして、ただ一緒にいるだけであんなに楽しかったことをずっと忘れたくない。この記憶はわたしの宝物だから、失くさないように大事にしまっておきたい。

わたしがだいすきなきみがこれからも、私を好きでいてくれますように。きみに好きでいてもらえる私でいられますように。こんなにビターな世界で離れてしまっても、遠い街で過ごすきみが正しく笑って正しく泣いていますように。

だいすきなきみとこんなに離れてしまうことが悲しい。だからもしよかったら、わたしとお揃いでお花の苗を買って、遠い街でそれぞれ育てるとかしませんか。ご連絡ください。また会えるよね、またね。

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